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DJIのアンロック申請が終了?飛行制限の解除はどう変わるかを解説

ドローン
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DJIのドローンを仕事や趣味で使っている方にとって、これまで避けて通れなかったのが「アンロック申請(ロック解除申請)」の手続きです。

しかし今、この仕組みが大きな転換期を迎えています。DJIは独自の飛行制限システムである「GEOシステム」を段階的に廃止し、メーカーによるロック解除の手続きそのものを終了させる方針を打ち出しました。

これまで「国の許可は取ったのに、DJIのロックが外れなくて飛ばせない」と現場で頭を抱えた経験がある方も多いはずです。このサービス終了によって私たちのドローン飛行はどう変わるのか、今後の手続きや注意点を分かりやすくまとめました。

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DJIがアンロック申請を廃止する理由

なぜ、DJIは長年続けてきた独自の飛行制限システムをわざわざ廃止するのでしょうか。その大きな理由は、メーカーが独自に制限をかける必要がないほど、各国の法律が整ってきたことにあります。

これまでは国のルールとは別に、DJIが独自に「ここは危ないから飛ばさないでほしい」というエリアを設定し、それを解除するために個別の申請が必要でした。しかし、現在は日本でもDIPS(ドローン情報基盤システム)などの公的な管理体制が確立されています。メーカーの役割と国の管理を一本化し、よりスムーズな運用を目指すための決定です。

メーカー規制と国の法律を一本化する

これまで、DJIのドローンユーザーは「国の許可」と「メーカーのロック解除」という2つのハードルを越えなければなりませんでした。

例えば、空港周辺や特定の制限区域で飛ばす際、国土交通省から正式に許可をもらっていても、DJIのアプリ上でロックがかかっていると離陸すらできません。この二重の管理体制は、ユーザーにとって非常に大きな負担となっていました。今回の廃止によって、メーカー独自の枠組みを取り払い、国が定めた航空法という「唯一の正解」に従う形へと整理されます。

「二重申請」の手間をなくす

これまでは「DIPSで許可を取った後に、その証明書をDJIのサイトにアップロードして解除を待つ」という作業が必須でした。

この手続きには数日の待ち時間が発生することもあり、急な点検作業や災害時の調査など、スピードが求められる現場では大きな障害となっていました。今回の変更により、DJIへの個別申請という工程がまるごとカットされます。国の許可さえあれば、メーカー側の返事を待つことなく、現場の判断でスムーズに準備を進められるようになります。

世界的なドローン規制の成熟

ドローンが普及し始めた当初は、法律が未整備だったため、メーカー側が自主的に事故を防ぐ仕組み(GEOシステム)を作る必要がありました。

しかし現在、日本をはじめ世界各国で機体登録やリモートIDの義務化、飛行許可制度が厳格に運用されています。もはや「メーカーがおせっかいを焼かなくても、法律で安全が担保される」という段階に達したと言えます。この変化は、ドローンが単なるガジェットから、社会インフラとして認められた証拠とも言えるでしょう。

項目これまでの仕組みこれからの仕組み
飛行制限の根拠DJI独自の判断 + 法律国の法律(航空法など)のみ
必要な申請DIPS + DJI Fly SafeポータルDIPS(国土交通省)のみ
現場での作業ライセンスのダウンロードが必要ダウンロード不要

サービス終了でドローン飛行はどう変わる?

アンロック申請がなくなると、現場での操作感は劇的に変わります。一言でいえば「機体そのものの封印が解かれる」という感覚に近いかもしれません。

メーカーによる強制的なロックがなくなることで、これまでのように「電波がない山奥でライセンスが有効化できず、飛ばせなかった」といったトラブルから解放されます。一方で、機体が警告を出してくれなくなる分、パイロットにはこれまで以上の責任が求められることになります。

事前申請が不要になる

これまでは飛行予定日の数日前から準備していたDJIへの申請作業が、一切不要になります。

例えば、急に明日空撮の依頼が入ったとしても、すでに国の包括許可を持っていれば、そのまま現場へ向かうことができます。これまでは「申請が間に合わないからお断りする」といった機会損失も起きていましたが、今後はそうした制約に縛られません。機動力というドローンの強みを、最大限に活かせる環境が整います。

アプリでのダウンロードが不要に

申請が通った後、送信機をネットに繋いでライセンスを読み込ませる作業も、過去のものとなります。

山間部や工事現場など、Wi-Fi環境が整っていない場所では、このダウンロード作業が最大の難所でした。「事務所では確認したのに、現場でエラーが出て飛ばせない」というトラブルに泣かされる心配もありません。プロポの電源を入れればすぐにフライト準備ができる。当たり前ですが、非常に大きな改善です。

「自己責任」が重くなる

ロックがかからないということは、極端にいえば「禁止区域でもプロペラが回ってしまう」ことを意味します。

これまではDJIのシステムが「ここは空港の近くですよ」と物理的に止めてくれていましたが、今後はそのブレーキがなくなります。もし誤って禁止エリアに侵入してしまえば、それは100%操縦者の過失となり、言い訳はできません。これまで以上に、飛行場所の地図を自分自身の目で細かく確認し、法に触れていないかを見極める力が必要になります。

アンロック申請に代わる必須手続き

DJIへの申請はなくなりますが、国への手続きがなくなるわけではありません。むしろ、今後は「国への申請さえやっていれば、文句なしに飛ばせる」というシンプルなルールになります。

これからドローンを飛ばす際は、これまで以上に「DIPS 2.0」を活用することが運用の中心になります。具体的に何を確認しておくべきか、重要な3つのステップをまとめました。

DIPS 2.0で飛行許可を取得する

空港周辺や150m以上の高度、あるいは人口集中地区(DID)などで飛ばす場合は、これまで通り国土交通省への許可申請が必要です。

アンロック申請がなくなったからといって、無許可で飛ばしていい場所が増えたわけではありません。包括許可を持っている方は、その範囲内で何ができるのかを再確認し、個別の許可が必要なケースでは早めに手続きを行いましょう。メーカーのロックという「物理的な壁」がなくなった分、許可証という「法的な盾」を常に持っておくことが大切です。

飛行計画の登録を徹底する

アンロック申請の代わりに、より重要度が増すのが「飛行計画の登録」です。

DIPS上で「いつ、どこで、誰が、どの機体を飛ばすか」を入力する作業は、他の航空機やドローンとの衝突を避けるための大切なルールです。DJIのシステムが警告してくれなくなる代わりに、DIPSの地図上で他者の飛行計画を確認し、周囲の安全を自ら確保する意識がこれまで以上に重要になります。

リモートID情報を最新にする

ドローンの身分証明書である「リモートID」の情報が、正しく機体に書き込まれているかを確認しましょう。

アンロック申請が終了する背景には、リモートIDによって「誰がどこを飛んでいるか」を国が把握できるようになったことがあります。機体登録を更新した際や、機体を譲り受けた際などは、必ず最新の情報を同期させてください。リモートIDが正しく動作していない状態での飛行は、アンロック申請の有無に関わらず、即座に法令違反となります。

対象機種と終了時期は?

この新しい運用は、全てのDJIドローンで一斉に始まるわけではありません。まずは最新の機種から導入され、古い機種については段階的に対応が進んでいく予定です。

自分が持っている機体がどの段階にあるのかを知っておかないと、現場に行ってから「あれ、まだ申請が必要だった」と困ることになりかねません。現在の動向を整理しました。

DJI Air 3Sなどの最新機種から

2024年後半以降に登場した「DJI Air 3S」などのモデルでは、すでにこの新システムが適用されています。

これらの機体では、最初からDJI独自の厳しい飛行制限(GEOシステム)が撤廃されており、航空法に基づいたシンプルな警告のみが表示されるようになっています。これから新しくドローンを購入する方は、面倒なアンロック申請を一度も経験することなく、快適なフライトをスタートできるでしょう。

旧機種も順次アップデート予定

これまで使ってきた古い機体についても、見捨てられるわけではありません。DJIはファームウェアの更新を通じて、順次アンロック申請を不要にする仕組みへと統合していく方針を示しています。

ただし、全ての機種が対象になるかどうかは、機体の性能や通信機能の制約にもよります。古い機体を使い続ける場合は、こまめにアプリの更新情報をチェックし、自分の機体からGEOシステムが取り除かれたかどうかを確認する必要があります。

対象か確認する方法

自分のドローンがまだ申請を必要としているかどうかは、DJIの公式サイトにある「Fly Safeポータル」や、操縦アプリ内の地図表示で確認できます。

地図上に赤い円(制限区域)が表示され、そこをタップした時に「アンロック申請が必要です」と出る場合は、まだ古いシステムの中にいます。逆に、警告は出るものの「法規を遵守して自己責任で飛ばす」というチェックボタンだけで離陸できるなら、新システムへ移行している証拠です。

機体カテゴリー状況必要なアクション
最新機種(Air 3Sなど)アンロック申請不要DIPSの許可確認のみ
既存機種(Mini 4 Pro等)順次廃止予定最新アプデを待つ
産業用機体段階的に移行中業務前に地図を確認

制限エリアでの新しい飛ばし方

空港の近くや重要施設の周辺など、どうしても飛ばさなければならない場面では、今後どのように手続きを進めればいいのでしょうか。

DJIのサイトで「アンロック」のボタンを押す必要がなくなる代わりに、管理者との直接的なやり取りがより重要になります。手続きの質が変わるだけで、安全性への配慮は変わりません。

空港周辺の許可はどう取る?

空港周辺での飛行は、引き続きDIPSでの許可申請に加え、各空港の管理者(空港事務所など)との事前調整が必須です。

これまでは管理者から「OK」をもらった後に、さらにDJIへ申請していましたが、今後は管理者と国の許可さえあれば飛べるようになります。手続きの窓口が一つ減るため、調整作業そのものに集中できるようになります。空港側との電話やメールでのやり取りを、より丁寧に行うことが成功の近道です。

許可証を機体に紐付ける仕組み

将来的には、DIPSで取得した許可情報をデジタルデータとして機体やアプリに直接読み込ませる仕組みの導入も期待されています。

これにより、操縦画面上に「あなたは今、国から許可された範囲内で飛んでいます」という情報が表示されるようになります。メーカーが勝手に決めたルールではなく、国のデータベースとリアルタイムで繋がることで、より正確で公的な安全管理が可能になります。

法的エリアの自動更新

DJIの地図データは、インターネットに接続することで自動的に更新されます。

これまでは「メーカーの地図が古いせいで、新しい規制エリアに対応していない」といった問題もありました。今後は、国の地理院地図などの公的なデータとより密接に連携することで、最新の飛行禁止区域がリアルタイムでアプリ上に反映されるようになります。現場に到着したら、まずはプロポをネットに繋ぎ、地図情報を最新にすることを習慣にしましょう。

現場で慌てないための準備

アンロック申請がなくなるからといって、準備がゼロになるわけではありません。むしろ、現場でのトラブルを防ぐためには、事前の機体メンテナンスがこれまで以上に重要になります。

「飛ばせるはずなのに飛ばせない」という事態を避けるために、最低限やっておくべき準備を3つにまとめました。

ファームウェアを最新にする

GEOシステムの廃止や新システムの導入は、全てファームウェア(機体のソフト)の更新によって行われます。

古いバージョンのまま放置していると、いつまでもアンロック申請が必要なモードから抜け出せません。また、規制エリアのデータも更新されないため、法改正に気づかず違反してしまう恐れもあります。自宅の安定したネット環境があるうちに、機体と送信機の両方を最新の状態にアップデートしておきましょう。

DJIマップと国のマップの違い

注意したいのは、DJIのアプリ上で「緑色(制限なし)」に見えても、日本の法律(航空法)では禁止エリアである可能性があることです。

例えば、小さな公園や特定の自治体が条例で禁止している場所までは、DJIの地図には載っていないことがほとんどです。アンロック申請がなくなったからこそ、「アプリが止めてくれないエリア」があることを肝に銘じ、国土地理院の地図や「ドローンフライトナビ」などの外部アプリを併用して、多角的に安全を確認してください。

通信環境を確保する

新システムでは、位置情報や規制情報の照合のために通信が必要になる場面が増えるかもしれません。

特にスマート送信機(画面付きプロポ)を使っている方は、スマホのテザリングなどで現場でもネットに繋げる準備をしておきましょう。最新の規制情報をダウンロードできないと、万が一の時に警告が正しく表示されず、判断を誤る原因になります。

アンロック申請がなくなっても注意すべきこと

最後に、この大きな変化を「規制緩和」と勘違いしてはいけない、という点をお伝えします。アンロック申請の終了は、決して「どこでも自由に飛ばせるようになった」という意味ではありません。

ルールが変わることで、警察や当局の目もより厳しくなることが予想されます。プロとして、あるいは健全なホビーユーザーとして、守るべき一線を再確認しましょう。

どこでも飛べるわけではない

DJIのロックがかからなくなったのは、あくまで「メーカーが責任を持つのをやめた」だけです。

航空法で定められた「DID地区」「夜間」「目視外」「人・物件から30m以内」などのルールは、1ミリも変わっていません。アンロック申請という儀式がなくなったことで、心理的なハードルが下がりがちですが、飛ばせる場所の条件はこれまで通り厳格です。常に「今の飛行はどの許可に基づいているか」を答えられるようにしておきましょう。

航空法違反の罰則

登録のない機体や、無許可での飛行に対する罰則は、近年ますます強化されています。

「メーカーのロックがかからなかったから飛ばしてしまった」という言い訳は、警察には通用しません。もし違反が見つかれば、高額な罰金だけでなく、せっかく取った国家資格(技能証明)の取り消しや、今後の飛行許可が降りなくなるなどの大きな痛手を負うことになります。

サポート体制の変化

アンロック申請の窓口(Fly Safeチーム)が縮小・終了していくことに伴い、飛行制限に関する問い合わせ先も変わります。

これまではDJIに聞けば「ここで飛ばすにはこの申請をしてください」と教えてくれることもありましたが、今後は「それはご自身でDIPSを確認してください」というスタンスになります。各自治体の条例や土地の所有者のルールなど、自分自身で調べて、自分で交渉する力が、これからのドローンユーザーには必須となります。

まとめ:新しい飛行ルールに備えよう

DJIのアンロック申請サービスが終了することは、ユーザーにとって「二重管理からの解放」という大きなメリットがあります。一方で、それはメーカーという保護者を離れ、一人のパイロットとして法と向き合う自立を意味します。

この変化を前向きに捉え、これまで以上に正しい知識を身につけることで、ドローンの機動力はさらに高まります。新しいルールを正しく理解し、シンプルで安全なフライトを楽しみましょう。

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